約 1,033,978 件
https://w.atwiki.jp/kyoronosuke/pages/56.html
先生「お~し、来月は体育祭だ~!今日はフォークダンスをやるぞ~」 (・∀・)え~マジかよ~ニヤニヤ 先生「始めるぞ~」 こな「あ…男、○○さんと近いなぁ…っ!?」 先生「おいっ!どうした!」 こな「ちょっと!男!近いうえに何、ニヤニヤしてるのよ!」 こな「女!あんたもいい加減にしなさいよ!」 男「おいっ!こなt」 かがみ「ちょっと、こなた~落ちつきなさいよ」 こな「うるさいっ!」 ドンッ かがみ「きゃっ」 つかさ「おねぇちゃん!?」つかさ「よくも…よくも…」 ~保健室~ つかさ「おねぇちゃん大丈夫?」 かがみ「大丈夫よ、ちょっとすりむいただけじゃない心配しすぎよ」 つかさ「許さない…」ボソッ かがみ「ぇ…?」 つかさ「おねぇちゃんの綺麗な足が…綺麗な足が…許さない…許さない…」 ガラッ 男「あ…さっきは、こなたがゴメンよ…」 かがみ「大丈夫よ~。で、そのこなたと女さんは?」 男「今ちょっと職員室に呼ばれてるよ…あいつおかしくなったよな…」 教師「おいっ!やめないか!?」 こな「こいつが…!?こいつが!!!」 女「や、やめt…きゃ!?」 ガシャーン 教師「なんであんなことをやったんだ」 こな「私と男の間に何度も入ろうとしてきたから…」 教師「ふざけるなっ!?」 教師「…お前最近いじめられてないか?」 こな「いやだなぁ~www愛があるからあんな些細なこと関係ないんですよ~wwww」 教師「お前…もう遅い。相手の親も忙しく話し合うのは後日だそうな。今日は帰って良いぞ」 こな「あ…教室の電気がついてる。男が待ってくれてるのかな~wwwww」 男「いい加減、こなたいじめるのやめろよ」 こな「おwww愛と正義のヒーロー!まさに私の王子様だねぇwwwww」 つかさ「ねぇ…ちょっといいかなぁ…」 こな「あ…ぁぁあ…ああぁぁあああっ!!痛い…痛い…男ぉ…助けてぇ…」 つかさ「おねぇちゃんに怪我させて…」 つかさ「綺麗な足が…綺麗な足が…綺麗な足が…っ!?おねぇちゃんの!綺麗な足をよくもぉぉ!」 かがみ「ちょっと!遅いわよ!早く帰って…ぇ…?なに…これ」 つかさ「あ、おねぇちゃん」ニコ つかさ「私ね、おねぇちゃんのためにね」もじもじ つかさ「あっ!おねぇちゃん!?待ってよ~」 かがみ「ひ…ぇぐ…なんなのよ…なにが起きたのよ…」 かがみ「ひっ!?」 男「あ…ゴメン…こんなところでどうしたの?あ、こなた見なかった?職員室行っても今出たって…」 つかさ「おねぇちゃ~ん?どこ~?帰ろうよ~」 かがみ「ひっ…!?」 つかさ「あ!おねぇちゃん」にこ つかさ「あ、男さんも…おねぇちゃん泣いてるの?」 つかさ「ねぇ…なんでおねぇちゃん泣いてるの男さん…男さんも……っ!?」 ドッ こな「ふんっ…!ふぐぅんん…!?男に…男になにを…する…気…!?」 かがみ「きゃぁああぁぁぁ~…」バタッン みゆき「って、みんなの夢を昨日見たのよ」 かがみ「あんた、こっわい夢見るわねぇ!」 つかさ「あ、こなちゃん。ちょっといいかなぁ~」 かがみ「ねぇ…なんであの子、カッターなんか持ってるの!?…つかさ!!?」 きゃあぁぁああ~ かがみ「つかさっ!なにやってるの!つかさぁ!」 つかさ「エヘッ」 かがみ「エヘッってあんた…」 ~下校~ 男「大変だな…」 かがみ「そうね…」 男「こなたの傷は浅くて、傷跡も残らないだろうって…」 かがみ「なんであんなことになっちゃったんだろね」 かがみ「うっ…ひぐ…」 男「おいっ大丈夫か?」 男「ウチ近いし少し休むか…?」 男「リビングで待っ…てて…」 こな「あ、男帰ってきおったな!あまりにも男に会いたいから病院抜け出してきたんだ!テーブルの上のチョココロネをはいただいて…」 こな「ねぇ…なんで、かがみがいるの」 こな「ねぇ…なんで、かがみの肩を支えてるね」 こな「ねぇ…なんで!?」 こな「ねぇ…なんでよっ!?」 男「おいっバカ!包丁で何するつもりだ!?」 こな「だって…別に私じゃなくたって良いんでしょ…だから今かがみを…」 こな「そっか…かがみもいなくなれば良いのか…」 「あぶなぁ~い!」 ガシャーン 男「お前は…!?」 「間に合ったようだな」 みのる「さぁ、包丁を離すんだ」 こな「あんたも邪魔をするっていうの…?」 こな「あんたも…」 みのる「離すんだっ!!」 みのる「最近おかしいぞ、お前ら」 みのる「男もだ」 かがみ「ぇ…ぇぐ…」 みのる「こなたもつかさも愛してるから故の行動だったんだろう…」 みのる「このままじゃ良い方向に行かないってのは分かってただろ?」 男「ぁぁ…」 こな「ふ~っ!ふぅ~っ!!」 みのる「いいから包丁を置けっ!」 バンッ かがみ「びくっ」 みのる「もう少しで、みゆきさんが病院の人を連れてくる…」 みのる「なんで…なんでこうなっちまったんだ!?」 こな「やっ!やめて!私ここに残る!男のそばにいたいの!ねぇ…なんで…なんで分かってくれないの!?」 医師「激しい興奮状態だ。この際縛りつけてでも病院に連れて行くんだ!」 こな「離してっ!離してよ!男!助けてよ!私連れてかれちゃうよ!」 男「お願い…します…」 こな「!?…離して!離してよぉ!」 男「なんだっていうんだ…!?」 みのる「落ち着け。お前が落ち着かなかったら周りまで余計崩れてしまう…」 みのる「さぁ…もう外も暗い、かがみさんを送って行こう…」 男「なぁみのる!俺は…俺はどうしてたら良かったのかなぁ!??みのるぅ!」 ガタッ 「ピーッ本日、17、時、20、分、のメッセージ、1、件を再生します」 「やっほ~?携帯また忘れてる?つながらないぞwww今○○病院なんだけど会いたくなったから今から行くね~wwww」 「やっほ~?携帯」 「やっほ~?」 「やっほ~?」 「やっほ~?」 あれから2ヶ月。 つかさもこなたも「成長期にある感情の不安定」ということで片付けられとっくに退院した。 変わったことと言えば学校にカウンセラーがついたくらいだ。 こなたは学校に来てるようだが教室には来ない。 つかさは休みがちだが学校に来て、かがみにくっついている。 かがみはつかさと同じ日にたまに休むことが増えた。 これで良かったのだろうか… みのる「良くはないさ…」 みのる「良くはない…結果的にバラバラになっちまった…おかしいって気付いた時にもっと早く行動していれば…」 男「すまん…」 みのる「お前のせいじゃないって!んあ~腹減ったなぁ~飯食おうぜwww」 男「お前なぁ…分かった。ちょっと手洗ってくる」 みのる「おう!豪快に洗ってこいや~wwww」 ジャー… 男「もっと早く行動してれば…くそっ!」 男「ん…こな…た…」 こな「!?」 男「おいっ!?こなた待て!待てって!」 みゆき「たぶん私を見て逃げたのでしょう…」 男「みゆきさん…」 みゆき「病院に無理矢理連れて行く際に一緒にいたのは私ですから、その時のことを思い出すのでしょう…」 男「…」 みのる「お?おかえり~随分丁寧に手洗ったなぁ~wwww遅いぞ!…ったくなに暗い顔してんだよ!折角カウンセラーが学校にいるんだ。男行って来いよ」 男「ああ…」 みのる「カウンセラーの人、若い女性らしいぞ。男子生徒に人気あるそうな」 男「お前が行きたいだけじゃないのか?」 みのる「見てはみたいな」 男「…」 みのる「ここか…前まで空き教室で溜まり場になってたのにな。ま、溜まり場にはかわりないがっと…失礼しまぁ~す!」 ガララッ 男子生徒1「先生ぇ~俺の悩み聞いてよぅ~www」 男子生徒2「先生可愛いなぁ~www」 「もぉ~みんなそろそろ昼休み終わるわよ?」 みのる「あ…きら様!?」 あきら「あんたも暇潰しにきたわけ?あ?」 みのる「い、いえそんなわけではありませんよ!はい。…男のカウンセリングをしてもらいたいんです」 男「…お願いします」 男「 172の頃には戻れないんでしょうか…」 あきら「あなたが…そう導いてあげれば良いじゃない?今は離ればなれかもしれないけど親友なんだからなんとかなるわよ」 みのる「あきら様がまともなこと言ってる…」 あきら「ああ!?」 みのる「ごめんなさいぃ!」 あきら「あなたが強くなくちゃどうするのよ。みゆきさんだってガンバってるのよ。いつも一緒にいた人がバラバラになり、自分のせいではなくとも避けられ…」 「せんせぇ~」 ガラッ 男「あ」 みのる「あ」 あきら「あ」 こな「あ」 ガタンッ 男「待てっ!」 男「はぁ…はぁ…」 こな「ハァ…ハァ…離して…」 男「離さ…ハァ…ない!」 こな「離して!」 男「離すもんか!また…俺の前から消えるつもりか!?やめてくれよ…寂しいじゃないか…好きだって言ってくれた時は嬉しかった!一緒にいられるのも嬉しかった!みんなと話して笑っていられるのも!それを見ているのも嬉しかった…」 こな「だけどもう…」 男「終わったわけじゃないんだ!こうなった今もお前のことが好きなんだ!お前がくれた愛情は異常だったかもしれない!だけど…それでも嬉しかったんだ…」 こな「…」 こな「私のこと好きなら…一緒に…一緒に死んでくれる…?」 男「お前…何を言ってるんだ?」 こな「だって…だって!?戻れる気がしないんだもん!みんなに迷惑かけてバラバラになって、また一緒に…一緒に過ごすなんて…」 つかさ「じゃあこなちゃん…私も一緒に…」 つかさ「大好きな人に殺されて一緒に逝くなら私良いよ。あの時はゴメンね」にこ かがみ「なにあんたたちだけで話進めてんのよ…」 みゆき「みんな一緒にいられるなら」 みのる「こんなに想ってくれてるのに死ぬってのかい?」 こな「ふ…ふぇぇ…なんで…なんでそんな優しいのさぁ…」 何事もなかったわけじゃない。 今は前以上に親しく、楽しく過ごしている。 かがみ「結局こなたたちのノロケに付き合った気がしなくないわね」 こな「えへへ~」 つかさ「あ、おねぇちゃん口になにかついてる!取ってあげるね」 かがみ「あ、ありがと…//」 みのる「ああ!お前口にご飯つぶついてるぞ!俺がかわりに食ってやる…くの!くの!」 男「ちょぉ!なんで唇を奪う勢いなんだ!?」 みゆき「あらあら」 あははははっ~ そんなわけで、今日もこのクラスは平和です。 みのる あきら「なんであんたが締めてんの?私の出番は?」 みのる「え、あ…すみません」
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/783.html
―――――アキラサマ、ワタシハアナタノダイファンデス。イツモオウエンシテイマス。 片仮名だけで、しかも赤字で雑に書きなぐられている文章。 最初にこの手紙を見たときは、とてつもない恐怖を覚えた。 でも、今では彼女はもう慣れていた。 この手紙は、一週間に一回、必ず届いているからだ。 しかも、全く同じ文章で。 * * * 「マネージャー、この手紙、送り主わかんないわけ?」 今回で丁度10通目になる手紙をひらひらさせながら、あきらは尋ねた。 彼女のマネージャーはメモ帳をのページを捲って、あきらのスケジュールの確認をしていた。 「住所が書いてないからねぇ……。ちょっとわからないわ。でもあきらちゃんのファンってことは確かじゃない?」 「そーかなぁ? こんな手紙送ってくるなんて、アンチとしか考えらんないんだけど」 「あきらちゃんはいつも考えが卑屈ねー。そういう考え方ばっかりしてると、嫌な大人になっちゃうわよ?」 「いーのよ。どーせ私はロクな女じゃないんだから」 いつもアシスタントの白石や番組スタッフたちにキツくあたるあきらでも、マネージャーとは対等に話すことにしている。 それがいつもお世話になっているからという義理人情なのか、 一人の人間として彼女をとても気に入っているからなのかは解らない。 「――――にしても、こんな手紙いちいち書いて送ってくるなんて、暇なヤツよね」 「なんで手書きだってわかるの? コピーしてるかもしれないじゃない。それだけ同じ内容だと」 「こないだ手紙を全部重ねて、明かりで透かしてみたのよ。似てるようだけど、全然違うの」 楽屋の端に、封が適当に切られた封筒が何通か固められていた。 あきらはそれを横目でチラリと見て、クックッと笑う。 「私に何か恨みでもあんのかしらね? さては白石あたりの悪戯かな」 「ふふふっ。そうかもしれないわね。ところであきらちゃん、今週のスケジュールだけど……」 そのときは、大して気にしていない素振りを見せた。 しかし、彼女は本当は眠れないほど恐怖していたのだ。 手紙だけではない。他にも、彼女を震え上がらせる出来事が他にもあったからだ。 手紙と共に、あきらを収めた写真が同封されていたことがある。 さらに家に無言電話がかかってきたり、留守番電話に何十件もの用件が記録されていたこともある。 さらには、帰り道に何者かの気配を感じることもあった。 こんなことが頻発するものだから、彼女の体調はもちろん良いはずがなかった。 睡眠不足、栄養失調、ストレス。食欲不振。 そんな言葉が、彼女の体を確実に蝕んでいた。 関係者、特にマネージャーには心配をかけさせたくないために、ビタミン剤やらを幾つも買い漁った。 しかし、それにも限界が近付いていることを、彼女はうすうす感づいていた。 ―――――そろそろ、私もブッ倒れるかな――――― 仕事の最中に、よく考えるようになっていた。 * * * 「らっきー☆ちゃんねる、始まりました。アシスタントの白石みのるです」 「……」 「あきら様? あきら様?」 「……あっ。み、みなさんおはらっきー☆ 小神あきらでぇーっす!」 「あきら様がボケーッとするなんて、珍しいですねぇ。何かあったんですか?」 「別にないわよ。ホラ、番組進めなさいよ」 らっきー☆ちゃんねるの収録中も、あきらは上の空だった。 最近自分の身に降りかかる災いが頭の中をめぐりめぐって離れない。 「―――――埼玉県の眼鏡っ子激LOVEさんからのお便りでした。あきら様はどう思われますか?」 白石が話をふる。あきらは鬱陶しそうに顔を白石に向けた。 もっとも、ラジオ番組なのでリスナーに表情は見えないが。 「んー……。ごめん、ちょっと難しくって答えらんないわ」 「え……。あきら様、ほんとに大丈夫なんですか?」 「は?」 「だって、そんな『ごめん』なんて言葉をあきら様が使うなんて……」 白石が戸惑った表情を見せる。当たり前だ。いつも番組一回につき五回はあきらから罵声を浴びせられているのだから。 番組も中盤、ここまであきらの発狂は皆無。白石どころか、番組スタッフまでもが戸惑っている。 「……大丈夫よ。小神あきらは元気です! みなさん、いつも応援ありがとうございます!」 無理に笑顔を作るあきら。もちろん笑顔はひきつっている。 白石らは心配そうな顔をしていたが、すぐに番組の進行に戻った。 * * * 「ただいま~……っと」 荷物を降ろして、部屋の電気を点ける。 東京に一人暮らしを初めてもう2年。中学入学と同時に始めた一人での暮らしに、あきらはすっかり慣れていた。 「えーっと、これがクレカの明細……」 部屋に届いていた郵便物を一つずつチェックする。 その中には、あの封筒が混ざっていた。 「またあいつか。飽きないわねぇ……」 溜め息をつきながら、その封筒の封を切る。別に内容を確認する必要もないとは思っていたが。 しかし、中には彼女の予想とは違う物が入っていた。 「ちょっと……何なのよ、コレ……」 いつもと変わらない、白い紙に雑に書きなぐられた赤い文字。 しかし、内容が普段とは違ったのだ。 ―――――モウアナタシカミエマセン。モウアナタシカミエマセン。モウアナタシカミエマセン。 同じ事が、何回も、何回も書かれていた。 「……気味が悪い……」 その手紙を、封筒ごとビリビリと引き裂くあきら。そのままベッドに直行し、床に就いた。 頭の中で、あの赤い文字が焼きついて離れない。 あきらは何度もうなされて、ついには不眠のまま翌朝を迎えてしまった。 「……まぁいいわ。今日は仕事もないし」 いつもの週間で、新聞を階下まで取りに行く。 ポストを開けると、そこには、またあの封筒があった。 ―――――何十通も。 あきらは震えた。 「何なのよ、何だってのよ、一体!」 部屋に全てを持ち帰り、中身を確認する。全て昨晩見たものと内容は同じ。 しかし、一通一通ではっきり違うところがあった。 文字が、徐々に雑さを増しているのだ。 雑というよりは、明らかに一文字一文字に込められた力が違う。 最後の一通は、文字が何箇所も掠れていた。 「私に何か恨みでもあんの!? だったら正々堂々と、面と向かって言いなさいよ! こんなファンレター、受け取っても嬉しくないっつーの!」 そう叫ぶと同時に、体がふらつく。 支えるものを近くに有しなかったあきらは、そのまま床に倒れてしまった。 これまで溜まってきたストレスがついにあきらの体を蝕んだのだ。 あきらは床に仰向けに倒れたまま、動くことができなかった。 ―――――あーあ……。私、このまま死ぬのかな。 意識が朦朧(もうろう)としている。あきらは霞んだ目に涙を浮かべた。 ―――――アイドルとか言って結構でしゃばってきたから、バチが当たったのかしらね。 目を閉じて、『その時』を待つ。我ながらなんてネガティブなんだろう、と思った。 「あ、あきら様!?」 男の声。 ―――――え? 「あ、あきら様どうしたんですか! うわっ、ひどい熱だ……」 「ちょっ、ちょっと」 突然あきらの家に入ってきた男は、あきらの額に手を当てて熱を確かめると、彼女をすぐに抱き上げベッドへと運んだ。 彼は言わずともかな、彼女のアシスタントの白石みのるである。 * * * 「あんたねぇ……連絡もなしに突然女の家に上がりこむなんて、デリカシーなさすぎよ。 もし私が元気だったら、今頃ただじゃおかないわよ」 「もし僕が来なかったら、今頃あきら様はこの世にいないっスよ」 あきらの額に乗せたタオルを水に浸しながら、白石は返事をした。 「―――――それにしても、何で突然うちに来たのよ」 「昨日の放送で、あきら様の様子がおかしいとスタッフたちも言ってましてね。 誰かが様子見ないと、絶対どこかでガタが来るだろうって。で、僕が見に来たんですが案の定大当たりでしたね」 そう言って、白石は笑った。そこからは、普段番組を進行しているときのようなあきらに対する恐怖心が微塵も感じられない。 「何かあったんスか? 僕でよければ相談に乗りますけど」 「喉渇いた。水持ってきてよ」 ふぅ、と溜め息をついて、白石は立ち上がった。あきらは白石の姿をなるべく見ないように、寝返りを打つ。 体を動かすだけで、頭がギンギンと痛んだ。39度もの熱があるから、無理はないだろう。 「はい、どうぞ」 ベッドの脇に置いたちゃぶ台に、白石は丁寧にコップを置いた。 あきらはそれを礼も言わずに手に取り、一気に飲み干した。 「もう一杯」 「全く……折角心配してきてやったのに」 「何か言った?」 「いえ、何も」 白石は少し慌てた様子で、再び水を汲みに行った。 あきらはその背中に、ひっそりと声を掛けた。 「最近ね……変な手紙が来るのよ」 「変な手紙?」 あきらに背を向けたまま、白石は返事をした。 「赤い文字で、あなたのファンですーって、片仮名で書いてあんのよ。そこに実物があるから、ちょっと見てみなさいよ」 白石は黙って、手紙を手に取った。そして、驚いたような表情を見せる。 「何スか、これ。悪質な悪戯じゃないですか」 「それだけじゃないのよ。夜誰かに付きまとわれてる感じがしたり、無言電話かかってきたり……」 そこまで言って、あきらはハッとした。 白石に弱みを見せている自分が恥ずかしくなった。 「で、でも別にそれがどうってわけじゃ―――――」 「無理しなくていいっスよ、あきら様」 あきらの言葉を遮るように、白石が言った。 「あきら様、本当は怖いんでしょ? いいんスよ、あきら様も女の子なんだし、ましてや中学生なんですから。 怖いとかそういう感情を無理に押し殺さなくても。今日だけは、普通の女の子で居てください」 白石があきらの方を振り向き、さっきと同じ笑顔を見せる。 あきらはその顔を見て、心がスッと軽くなったような気がした。 「……ありがと、白石」 白石に聞こえないように、あきらは呟いた。 白石はその日、あきらにつきっきりで看病した。 お陰であきらの体調は少しずつ回復し、夜になる頃には自分で動けるようになっていた。 「今日は、まぁ、助かったわ。明日からは何とか仕事できそうよ」 「そうっスか。それはよかったです。じゃ、お邪魔しました」 白石が部屋を後にする。あきらは、自分の胸が高鳴っているのに気がついた。 ――――ちょっと、何白石相手にドキドキしてんのよ。 自分の胸を軽く叩く。胸の高鳴りは、なかなかおさまってはくれなかった。 * * * 「お疲れー」 「お疲れ、あきらちゃん」 翌日、らっきー☆ちゃんねるの収録を無事に終えたあきらは、楽屋で一息ついた。 冷たい缶のお茶を一口飲み、ソファに寝転がる。 「あ、しまった。プロデューサーと話することがあったんだったわ」 メモ帳を見ていたマネージャーが、突然立ち上がった。 「ごめん、あきらちゃん。暫く空けるわね」 「うぃー、行ってらっしゃい」 マネージャーは急いで楽屋を後にした。 あきら一人になると、楽屋はとても静かになる。 白石たちがいると不満を爆発させる彼女だが、一人になるとただの静かな少女に早変わり。 目を瞑って、マネージャーが帰ってくるのを待った。 「あ、お茶なくなっちゃった」 缶一本で5分しか粘れなかった自分を呪いつつも、あきらは自動販売機にジュースを買いに行った。 500mlのペットボトルを手に楽屋に戻ると、携帯に着信があった。 マネージャーからだ。 「もしもし、どうしたの」 「あ、あきらちゃん、助けて……怪しい男が……きゃあぁっ!」 「ちょ、ちょっと! どうしたのよ!」 「た、助けて……タスケテ……」 電話はそこで切れた。 あきらの体は、震え始めた。 そして携帯に再び着信。知らない番号だった。 「誰よ!」 「コガミアキラ……」 電話の向こうには、機械で操作されたような無機質な声。 「イマスグスタジオニ来イ……サモナクバオ前ノ仲間ヲ皆殺シニスル……」 「ふ、ふざけんじゃないわよ! そんなの信じるわけが……」 「サッキノ、マネージャー」 電話の向こうで、マネージャーの声がした。 「俺ガ酷イ目ニ遭ワセタト言ッタラ、来テクレルカナ……?」 「くっ……。わかったわ、すぐ行ってやるわよ!」 電話を切って、あきらは駆け出した。 * * * スタジオは、真っ暗でただ静寂が広がっていた。 「来てやったわよ……姿を現しなさいよ」 声が静寂の中に響く。あきらが一歩歩くと、靴の音が無駄に大きく響いた。 ―――――モウ遅イ……。 さっきの声がした。あきらは周りを見回す。 「何よ、何が遅いって言うのよ!」 ―――――モウ時間切レダ……オ前ヲ誰ヨリモ愛シテイルノニ、オ前ハ見向キモシテクレナイ……。 スポットライトが、部屋の一角を照らした。そこには、人の姿。 しかも、それは――――― 「白石!?」 あきらは白石の方へ駆け寄った。 白石の体には、いくつもの傷跡。そして、血。 「いや、白石、起きなさいよ! 白石、白石ってば!」 ―――――オ前ノ仲間サエ居ナケレバ、オ前ハ俺ダケヲ見テクレル。 「そんなわけないじゃないの! いい加減にして! アンタみたいな男、こっちから願い下げよ!」 スタジオが再び静寂を取り戻す。 ―――――ソウカ……。ダッタラ――――― 相手の声の調子が、突然荒くなる。 ―――――オ前モ殺シテヤル! 響く足音。何者かが迫ってくる。 それが、あの手紙の送り主なのか。無言電話の相手だったのか。自分を付きまとっていた人間なのかはわからない。 でも、一つだけ解ることが在る。 ―――――殺される。 足が動かない。体が金縛りにあったように動かない。 何故だ。あきらは焦る。焦って体を動かそうとするが、上手く動かない。 その場に倒れた。 ―――――サラバダ。コガミアキラ……! 「いやああああぁぁぁぁぁっ!」 「白石フラッシュ!」 パシャリ。 その音と共に、一閃の光。 そして、スタジオが一気に明るくなる。 「……え?」 そこに居るのは、泣き顔のあきらと、さっきまで死んでいたはずの白石。 そして暗がりから続々と、らっきー☆ちゃんねるのスタッフたちが現れた。 「……ええええ?」 あきらは、その場に座り込んだまま、情けない声を出した。 * * * 「……で? どーいうことなのよ」 あきらの前に、正座で整列するスタッフ一同。先頭には白石。 もちろん、あきらの逆鱗に触れたのだ。 「いや、その……番組に『あきら様の泣き顔が見たい!』というお便りが届いていまして……。 それで、スタッフたちとこれは面白そうだという話になりまして……」 「このドッキリを思いついたと」 「はい……」 机をドカッとあきらが叩く。 スタッフ一同は「ひぃ」と声を出して戦(おのの)いた。 「あんたらねぇ……。マジで一回地獄見せたほうがいいかもしれないわね……」 「あ、あきら様……?」 「うるっせぇんだよ白石のくせにっ! アシスタント変えてやってもいいんだぞ!? もう一度樹海に水汲みに行きてぇのか!? あぁん!?」 「ひぃ、それだけは勘弁を……」 その後白石たちが何度もあきらの気を静めようと試みたものの、どれも全く無意味だったそうで。 * * * 「あきら様」 「何よ」 ようやく機嫌が真横からナナメ45度ぐらいまでに直ったあきらに、白石は声を掛けた。 「僕があきら様のこと心配してたのは確かですよ。本当に具合悪そうでしたから」 「……ふん。機嫌取ろうとしたって無駄よ」 「はぁ……そうですか……」 「まぁ、でも……」 あきらは頬を少し赤く染め、小声で言った。 「ありがと……」 その声は、すっかりへこんでしまった白石には届くはずもなく。 あきらが自分自身が白石に抱きつつある気持ちに少し素直になれたところで、この話はお終い。 じゃなかったりする。 後日、あるテーマパークであきらは人を待っていた。 「……ったく遅いわねぇ。後でぶん殴ってやろうかしら」 時計を軽く叩きながら待っていると、頬に冷たい感触があった。 「ひゃっ」 「おはようございます、あきら様」 白石が缶ジュースを両手に、あきらに微笑みかけた。 「遅い。10分遅刻」 「ちょっと待ってくださいよ、集合時間は10時でしょう? 今9時半じゃないっスか」 「私がここに来た時間が集合時間なの。レディを待たせる男はサイテーよ」 「レディって……年齢的にはまだリトルガールの癖に……」 「何か言った?」 「いえ、何も」 白石は小さく溜め息をついて、あきらの顔を見た。 「まぁ、でも今日は『口止め料』ですからね。僕の言うことに従ってもらいますよ」 「……まぁ、約束だからね。仕方ないわ」 口止め料。 ラジオであきらが恐れおののく声を流さない代わりに、一日白石の言うことに全て従うこと。 「とりあえず、まずはこのテーマパークの入場料おごりで」 「ふんっ。そんぐらい払ったげるわよ」 財布から5000円札を取り出し、白石に渡す。 「じゃ、行きましょうか」 「待って、白石」 「何ですか?」 「その……今日だけあきら『様』はやめにしてくれない?」 「え、じゃあ『あきら』でいいんスか?」 バキッ。 「んなわけないでしょ。あきら『さん』よ。あきら『さん』」 「痛ぇ……口止め料、増しますよ」 「その前にアンタの痛みを増加させてあげるわ」 「ひぃい!」 その日のテーマパークには、白石の叫び声がよく響いたそうな。 Fin
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/96.html
僕の名は白石稔、地球は狙われて――いや違う、駆け出しの芸能人だ。 今はらっきー☆ちゃんねるという最近TV進出した番組のアシスタントとしてTV、ラジオに出演している。 収録のない日は某カレー屋や焼き肉店でバイトをしているが今それはどうでもいい話だ。 今日はらっきー☆ちゃんねるの収録の日なのでバイトもない。これから電車に乗ってスタジオに向かう所だ。 空を見上げる――――。残念ながら今日は曇りだ、太陽は姿を隠してしまっている。その割に蒸し暑いのは何だか頂けない。 駅の改札を抜けてホームに立つ。時間は昼前なのでラッシュは避けられた。運が良ければ座れそうだ。 電光掲示板を確認してみると、電車は出発した直後のようで次の電車までに3分ほどある。 今にも雨粒の落ちてきそうな空を見上げながらこれからの収録のことを考える。 僕の主な役目は司会の小神あきら様のサポートなのだが、あきら様は非常に自由奔放なお方なのでサポートに回るのが 大変難しい。僕の力不足なのだろうが、あきら様を満足できたことはあまりないのが悔しいところだ。 今日は一体どんな無茶振りをなさるおつもりなのだろうか、今から考えると頭が痛い。思わずため息をついてしまう。 「・・・はぁ」 「あれれ~白石さん、ため息なんかつくと幸せが逃げちゃいますよ?」 「うおわっ!!」 驚いた、声のした方を見ると帽子を目深に被った幼女・・・あきら様がいらっしゃった。 「ああああああ、あきら様っ!?」 「声でけーんだよ!」 「おぐっ」 脛を蹴っ飛ばされた、本気じゃないだろうけど地味に痛い。 「全く、収録前に集まられたら遅刻しちゃうでしょ?TVとか本編にも出てんだからいつまでも駆け出し気分じゃ、 この先思いやられるわよ」 「はぁ、スイマセン」 「気の抜けた返事ねぇ、若いんだからもうちょっとシャンとしなさい!」 「ハ、ハイィッ!」 あきら様は朝から元気だ。ていうか元気すぎてこっちの胃が痛い。 「ま、とりあえずスタジオまで行こっか~。注目浴びると困るから、あんまり気さくに話し掛けないように」 何だかギャルゲーみたいなセリフだな、と思いながら「わかりました」と答えておいた。 天候不良の影響も無く定刻通りに電車は到着した。 まだ冷房は入っていないようで車内はそれなりの気温と密度が同居していた。 あきら様の方へ目をやると、暑さに参っているのか上着の胸元に指を引っ掛けて風を送り込んでいる。 「はしたないですよ!」と言おうかと思ったがあんまり話し掛けるなと言われてるので止めておいた。 そのまま電車は駅に到着し、駅を出てみると外は見事に土砂降りだった。 「うわ、雨か・・・。タクシーでも使うか面倒くさい。白石ー、アンタはどうすんの?」 「僕は折り畳み傘も持って来てますから大丈夫ですよ・・・っと、ホラ」 鞄から傘を出すと、いっしょにスケジュール帳まで落っこちた。 「何これスケジュール帳?アンタいちいち細かいのねー・・・」 あきら様は僕のスケジュール帳をパラパラとめくっている。何か恥ずかしいから返してもらおう。 「あのーあきら様?拾ってくださるのはありがたいんですが返していただけると・・・」 「あのさー、このメモ欄のとこのネタみたいなの何?」 メモ欄には『自販機でジュースが当たったと思ったら500円だった』 『朝起きて携帯が無いと思ったら手に握っていた』 とか書いてある。 「ああそれはアドリブで話す時のネタになればいいなーと思って。でも収録のときは緊張して忘れちゃうんですよね、あはは」 「あんた・・・何か収録以外で見ると初々しいわねー」 あきら様はあきれたような顔をしているが、口元は笑っている。怒ってはいないようだ、良かった。 「はい、ネタ帳。そんな大事なもんならもっと大事にしなさいよ」 「はぁ、すいません。あ、じゃあ僕は行きますね。またスタジオで」 「ちょっと待ちなさい白石。私も歩いてくわ」 「へ、歩いてくって・・・傘はどうするんですか?」 「もうちょっと空気読みなさいよー、ここは相合傘のフラグでしょ?」 「あ、相合傘ですか!?あきら様と!?」 「なぁに?不満な訳?」 「いえ滅相も無い!!ありがたく傘を差ささせていただきます!!」 「よろしい。この機会に収録前後じゃ言えない事も色々教えたげるわ」 そんな訳であきら様と同じ傘に入りながらスタジオまで向かった。色々話す(暴露と言ったほうがいいのか)あきら様はとても楽しそうで 聞いててこっちも為になったし、非常に面白かった。 雨はあんまり好きではなかったけど、この一件から雨も悪くないな、と思えるようになった。 この相合傘をファンに写真で撮られ、ネット上で話題になってしまいあきら様に吊るし上げられたのはまた別の話だ。 完
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/424.html
「お疲れ様でーす。」 いつも通りに番組の収録を終え静まり返ろうとしていたスタジオ。後の祭りと言った 所だろうか、あの賑わいが嘘の様だ。だがそのスタジオにポツンと佇む1人の少女を アシスタントをしている白石みのるが発見した。 「あれ?あきら様、帰ってなかったんですか?」 いつもの調子にほえほえと話し掛けた白石だがあきらが軽くあしらう。 「別に・・・・。」 多少驚くも白石は取り合えずそれに言葉を返す。 「えぇ・・・そうです・・か。」 区切るのには曖昧な返事をした白石、2人共スタジオを出て帰り道を歩いていても あきらの謎の無口現象は変わらなかった。変に二重人格スイッチを押してはいけない と思い自分も無口に徹する事にした白石。最近は仕事で人と一日中話していただけに この静けさは色々と物思いに更けさせ、頭脳は記憶の海へ漕ぎ出す。 あれは初めて白石があきらと初めて会った時に遡る。 「白石、あきらちゃんのアシスタントやってくれないか?」 白石が見た感じのあきらは活発の要素がある表情も漫然とした態度があり、やはりと 言うべきか生き残りが激しい芸能界でこういう性格になってしまうのも仕方が無いと 思っていた。 「もしかして私がレギュラーになるんですか?」 あきらの一言、この一言が周りの空気を一気に冷たくした。さも悪気も無く当たり前 かのように言うあきらと態度に噛み付いたのは同業者の同じアイドルだった。 「何生意気言ってんのよ!あんたみたいな新米何かに―」 「まぁまぁ落ち着いて・・・。」 騒然とする状況の中あきらは眉をぴくりとも動かさず漫然としている、白石があきら の様子を傍観しているとマネージャーらしき男が口を挟む。 「こんな女の子何だけどよろしく頼むね、白石君。」 「確かにそんな事もあったわね・・・・。」 もう1年も前になる、その間あきらのアシスタントを務めた白石は色々な事を学んだ。 お世辞にもよかったとは言えない、時には芸能界の厳しさとも捉えられるあきらの性格にも 付き合ったものだ。 「いや~参りましたよね、あの時は・・・。」 「本当よ、ああゆう奴好きじゃないのよね。」 「じゃああの発言は・・・本気だったんですか?」 「本気じゃなかったら言わないもん。」 「そう・・・ですか・・・。」 外は薄暗くなり、時間は午後7時、スタジオに行ったともなると数々の道路、横断歩道 も多すぎると思った位にあった、身震いするほどでも無い優しい温度の風が2人の体を 包み込む、走り舞う車の光と鈍い音が感覚を支配する。 「こんな他愛も無い会話して何が楽しいの?」 「え?」 振り向いたあきらの表情に目を丸くした白石、二重人格の事は充分過ぎる程わかっていたが こんな大人びた表情はアシスタントの白石でさえ見た事が無い。 「いきなり何言うんですか?そんな僕が気に触る事でも・・・―」 「そうじゃないわよ。」 「・・・・・・・。」 返す言葉な無く押し黙る白石、あきらは言葉を続ける。 「私達はテレビでキャラ造っててさ、でもそれを他の所にでも続けるのって結構 キツイもんだよ。」 「でもそれは今までやってきたじゃないですか!今更何で弱音を吐くんです!これ からも頑張っていけば―」 「それが嫌なの。」 あきらは口調を変えず淡々と返す。 「一生懸命って恥ずかしもんじゃない、あんたはただ忘れ物ってずっと言ってれば いいじゃない。でも私は違うのよ、私とあんたじゃ住む世界が違うんじゃない。」 白石は少しの沈黙を置き、 「・・・そうですか、そんなに悩んでいたのに気が付かないとは・・・僕もアシスタント失格 ですね。」 白石は悪ぶれてなかった、あきらがどういう気持ちになっているか直感的に理解した。 簡単な事だった、いつも通りの事だった。
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/854.html
【デュエル説明パート】 と、その前に……。 らっきー☆ちゃんねる!! 「おはらっきー☆ まさかまさかの『らっきー☆ちゃんねる』にビックリしています。ナビゲーターの小神あきらです☆」 「どうもこんにちは、アシスタントの白石みのるです! いやぁ、始まりましたね~、二人のデュエル!」 「白石さん、私デュエルとか遊戯王とかよく分かんないですけど」 「大丈夫ですよ~! 今回はそのためのLuckyChannelなんですから。今回このコーナーでは、『デュエルのルールがよく分からない』という方の為のコーナーです。デュエルについて詳しい人は読み飛ばしてもらって結構ですよ~」 「じゃあ、あきらも今後の展開に着いていけるんですね☆」 「えぇ、まぁ。それでは早速説明にいきましょう!!」 まず、フィールドの説明。 △□□□□□● ☆■■■■■@ ○ @=デッキ ●=墓地 □=モンスターゾーン ■=魔法・罠ゾーン △=フィールド魔法置場 ☆=融合デッキ ○=プレイヤー 因みに今回の戦いはデュエルディスクで行われるのだが、上記の図でも内容はほとんど同じなので省略させていただく。 簡単な用語説明 俺のターン=自分の番。 ドロー=デッキからカードを引く。 セット・伏せ=カードを裏側でフィールドに置く。 リバース=裏から表になる。 攻撃表示=モンスターカードを縦に置く。 □←(カード) □ 守備表示=モンスターカードを横にして置く。 □□←(カード) 生贄=モンスターを墓地に送り、レベルの高いモンスターを召喚したりする行為。 デュエルの流れ 1ドローフェイズ 2スタンバイフェイズ 3メインフェイズ 4バトルフェイズ 5メインフェイズ2 6エンドフェイズ 7相手のターン 「では、実際にデュエルして説明していきましょう」 「えーと、まず5枚デッキからドローするんですね☆」 「はい。先攻、後攻の決め方はジャンケン等いろいろありますが、今回は説明デュエルですので、あきら様からどうぞ」 「じゃあ行きますよー、私のターンドロー!」 「ターンの始めはドローから。デッキから1枚カードをドローします」 これをドローフェイズという。 「次にスタンバイフェイズというのがありますが、ここですることは特にありません。カードの効果によっては使うときもあります」 「じゃあ今は何すりゃ良いのよ」 スタンバイフェイズが終わると、次はメインフェイズ。ここからがデュエルの本番といっても過言ではないだろう。 「メインフェイズでは、モンスターを召喚したり、魔法や罠を使ったり伏せたりすることができます」 「そいじゃこのモンスターを攻撃表示で召喚!!」 あきらが出したのはレベル8の上級モンスター……おいおい。 「あきら様、そのモンスターは召喚出来ません」 「はぁ!? 何でよ!?」 「カードにある星の数を見てください。星が八つありますよね?」 「ひーふーみー……」 モンスターは書いてある星の数によって、召喚方法が異なります。星が1~4つは無条件で召喚可能ですが、5から上はフィールドのモンスターを生贄にしないと召喚出来ません。 星が5~6は、モンスター1体。星7~9はモンスター2体の生贄が必要です。 「てめぇ、白石! そういうことは先に言えっつーの!!」 「こ、今回はそーゆーコーナーですので……あきら様落ち着いて」 「ふん! ならこいつとこいつを……」 「残念でした、通常召喚できるモンスターは1ターンに1体のみなんですね」 モンスターの召喚には、通常召喚・特殊召喚・反転召喚というものがある。通常召喚は1ターンに1体、レベル1~4あるいはモンスターを生贄に捧げ、高レベルのモンスターを召喚する場合のことを言う。 そして特殊召喚とは、カードの効果によって召喚される方法で、1ターンに何体でも召喚可能である。 最後に反転召喚だが、これは裏側守備表示のモンスターが表側攻撃表示になるときに使う言葉であり、こちらも何体でもする事が可能である。 「因みに一度反転召喚したモンスターは、カードの効果を使わないかぎり裏側には出来ませんので覚えておいてくださいねー、あきら様」 「……私はモンスターを攻撃表示で召喚して、魔法・罠ゾーンにカードを2枚伏せ、」 「罠カードは伏せたターン使用できませんよ」 「そんなの分かってるわよ! あんた少し詳しいからって調子にのってんじゃないわよ!」 罠カードは通常、伏せたターンには使用できません。相手のターンで、カードに書いてあるタイミングで使いましょう。 魔法カードの場合、自分のターンに使用できますが、バトルフェイズ、相手のターンでは使用できません。 ただし速攻魔法に限り、バトルフェイズ、相手のターンでも使えます。しかし、一度伏せてしまうとそのターンは使えません。 「私はこれでターンエンドよ」 「はい。因みに何故あきら様がこのターン、僕に攻撃をしなかったというと、」 「先攻は攻撃出来ないからでしょ、それぐらい分かってるっつーの……」 「その通り! さっすが、あきら様」 先攻は1ターン目、攻撃することは出来ない。相手の場に何もないのに攻撃できたらズルイですよねー☆ つまり、先攻の1ターン目は実質メインフェイズが終わったらターン終了というわけだ。 「それでは行きますよ。僕のターン、ドロー! えーと、このモンスターを攻撃表示で召喚!」 「罠カード発動! 落とし穴! そのモンスターは破壊されんのよ!」 「やりますねあきら様。これでこのターン、僕は通常召喚出来なくなってしまいました」 モンスターが召喚してすぐに破壊されても召喚したことになるので、このターンは通常召喚出来ないんですね。 「でも、そういうときの為の魔法カードです」 「へ?」 「魔法カード発動、死者蘇生! この効果により、先程あきら様に破壊されたモンスターを特殊召喚できます」 「何ぃ!?」 「ではこのモンスターで、あきら様のモンスターと戦闘を行います」 因みにメインフェイズにモンスターの召喚、魔法・罠の発動等をしなくても、次のフェイズに移行することが出来る。 「バトル! 僕のモンスターで、あきら様のモンスターに攻撃!!」 「攻撃力が私より上!?」 白石モンスター攻撃力1800 あきらモンスター攻撃力1500 「あきら様のモンスターは僕より攻撃力が低いですよね? よってこの戦闘では僕のモンスターの勝ちです」 「くぅっ!」 戦闘に負けたモンスターは墓地に送られます。戦闘以外でも、モンスターを生贄にしたり、カードの効果で破壊等でも墓地に送られます。 「そして今の戦闘で、あきら様は300ポイントのダメージを受けます」 白石モンスターが1800 あきらモンスターが1500 ここから引き算すると300ですね。 あきらのライフは8000から7700になるわけです。 「モンスターの戦闘、カードの効果……こんな感じで、先に相手のライフポイントを0にしたプレイヤーが勝利となります」 「なんかさっきから私ばっか嫌な役になってないか?」 「やだなぁ、気のせいですよ~。さて、ルールは大体これぐらいで大丈夫ですね。いよいよ『こなた』さんと『かがみ』さんの戦いが始まります!」 「…………」 「それではまた会いましょう! ばいにー!!」 「ばいにー……」 らっきー☆ちゃんねる終了。 「白石さ~ん、さっきのデュエルの続きしませんか~?」 「え? 別に良いですけど。あきら様もしかして興味もちました?」 「まぁねー☆じゃいきますよー。私のターン、ドロー!」 「ちょ、あきら様! そのカードは――!」 デュエルパート1 へ
https://w.atwiki.jp/wiki6_680/pages/52.html
SECRET WING 「ファントム無頼」を題材にしたショートショートの羅列です。 ほぼ女性向けの内容となります。 あと、あらゆる描写及び表現はフィクションです。念のため。 丁度書いていたのは2004年末から2007年初頭にかけて。楽しかったなぁ。 賛否両論あるかとは思いますが、神×栗←伊達 な嗜好の方には楽しんでもらえるかと思います。色々倫理上ダメそうなのは省いた(念のため)。 自衛隊マニアには楽しめませんよ(念のため)。 二世問題 Lock on, Fire! Winter Comes Around...? Because I Love You...... I d Start a Fire Love the Island... THE RECON FRIGHT They Say All s fair in love and war. The Begining Place 10 Years Winding Road Misty Night 大掃除 LAT43°N LAT43°N DISTANCE~千歳~ DISTANCE~百里~ DISTANCE~百里2~ DISTANCE~千歳~2 A Wet Nightmare His Phantom 平行回路 One Night Stand ISOSCELES TRIANGLE Take a Look at Me Now THE DESTINY そこにあった運命 運命の予感 運命と呼ぶには 運命の糸車 You are my destiny. (完結) 冬物語 One Night Celebration 桜花思惟 携帯電話 Close to You -Sensual Satisfaction- 願い ファントム無頼@A.D.2005 LAST FLIGHT IF YOU WISH 空の王様 再会 ~A Hundred Miles~ CROSSROAD イニシアティブの居場所 勝手にしやがれ DRASTIC BETTER HALF イニシアティブの居場所2 Cross over the Line 1 2 3 4 Secret Base Fragile Eternal 優しい気持ち Pinup Girlのアヤマチ Next Day 朝が来るまで 夏の日 伊達をフィーチャーw、一つにまとめてあります。伊達マニアの方はこちらからどうぞw。 FIRST CONTACT 昔語り 桜の花の咲く頃に・・・ モーニング・ムーン 衝動 -The Winter Moment- 桜の花の咲く頃に・・・2 Missing Destinations 愛のカタチ POWER BALANCE キミの居る場所 今も昔も・・・ 感想とかありましたら、コメント欄にて。 ふざけんな(#゚Д゚)ゴルァ!!てのも真摯に受け止めめますそ…。 年を経るごとに伊達好きになっているのでw伊達フィーチャーとても嬉しいです。伊達っち頑張れ。 -- 桃次 (2012-10-21 20 30 50) はじめして。あの神×栗で伊達もプラスのショートショートが読めるなんて、素敵過ぎます(T▽T) 末永く続けてくださいませ♪ -- めい (2012-10-27 21 57 00) 「はじめまして」だった、すみません(^^;) -- めい (2012-10-27 22 00 46) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/501.html
「まったくもー、補導されちゃいますよ未青年が一気飲みなんて……」 「うっるさぁいー、いーから早く、きりきり歩けぇー」 「急いだら揺れますから、具合悪くなっちゃいますよ」 「んん、ゆっくりきりきり歩け……」 「無茶言わないで下さい」 らっきー☆ちゃんねるの収録を行ったカラオケボックスを出ると、外はもうすっかり夜になっていた。 時計は九時半を示していて、繁華街こそ賑やかだけど、街の殆どは仕事を終えている。僕は酔っ払った あきら様を背に負って、とぼとぼと歩いていた。いくら大人であるスタッフが一緒だからって、ビール 一気飲みして歌いだすとは思わなかった……まったく、僕は肩を竦める。ずり落ちそうなあきら様を、 身体を揺らして支えなおした。ほんのりとした肌寒さは、僕が制服の上着を着ていないからだろう。 普通に背負ったらスカートが捲れてしまうから、あきら様には僕の学ランを着てもらっていた。 大きなそれの下からいつもの長い袖が覗いているのは、少し可愛らしい。 彼女の家路に付き合うことは初めてじゃない、最初は、初めてあきら様に夕飯を奢って貰った ときだった。行き着けのラーメン屋さん、味玉を許してくれたのを覚えている。方向が同じだから一緒に 歩いて、女の子は危ないから、そのまま送って行ったんだっけ。帰りに買ったコーラが妙に喉を 焼いたのをいやにリアルに思い出して、苦笑する。振動が伝わったのか、背後で彼女が小さくむずがる。 アシスタントとして彼女と一緒に番組を担当してから、もう一年以上。思えば遠くに来たもんだとまでは 思わないけれど、高校二年から三年までと言うのは、中々に青春真っ只中だと思う。そんな時期を 中学生スーパーアイドルの彼女と過ごしたと言うのは、結構良い思い出なんじゃないだろうか―― 進路はまだ決めていないけれど、受験勉強ははかどっていないから、多分進学は出来ない気がする。 このまま地味に増えてきた役者仕事で生計を立てられたら、それは万々歳だ。彼女とも、 一緒の世界に、いられるし。 冷たい街灯の明かりに、ぞくりと身体が震える。息はほんのりと白くて、気温の低さを知らせていた。 背中をぺたりと覆っている彼女の体温は高い。酒の所為か、元々か。首に腕を回される。 伝わってくる温もりは、嬉しいようで――複雑で。 自分が彼女が好きなんだろうなあと言うことを初めて自覚したのは、初めての家路。そういう 報われなくて虚しいことは嫌だと思っていたのに、結局どうにもならなくて心をときめかせ続けた期間が 半年ほど。ぺーぺー役者の僕と売れっ子アイドルの彼女、きっと僕は洟も引っ掛けられないだろうことは 容易に想像できて、だからこっそり忘れることにしていた。何か胸の奥がほんわりと暖かくなることも、 笑みが浮かぶことも、どきどきすることも。平常心は元々彼女に鍛えられていた。だからこそ、 きっと悟られてもいないだろう。無意味な咳払い、白い息を吹き飛ばす。身体を揺らして、抱えなおす。 例えば支えている脚の細さや幼さも、首に回されている腕の細さも、項に規則正しく零れてくる吐息の 熱さも、ときどき小さく漏れる声の近さも、何も考えないように。 胸の奥がちりちりと焼けて苦しいのは、今更のことだから気にならない。 だけど一瞬跳ねてしまう心音ぐらいは――許して欲しい、なんて。 「んー、白石ぃ」 「はい、なんですかあきら様。何か飲み物要ります? 丁度そこの自販機、つぶつぶのオレンジジュースありますよ」 「あはは、気が利くね、だけど――あたし別に、酔ってないよ」 とろりと蕩けていた声がふっと温度を失う。 僕は息を呑む。 人通りのない住宅街の道、真ん中で立ち竦む。 声は、耳元に寄せられた。 吐息が、掛かる。 「騙されてやんの、あたしってば天才女優なんだよね。確かにちょっとぐらいは酔っ払ったけど、 歩けないわけないじゃない。悪乗りスタッフに昔っから揉まれてんのよ、こちとら」 「あ――あきら様、あの」 「ちょっと確認したかったんだけどさ。確信したからもう良いわ。白石」 小さくて細い手がするりと僕の首を解いて、胸にぺたりと触れる。 「すっげーどきどき、してやんの」 指摘された途端、顔に全身の血が集まって爆発するような気がした。 ずっと堪えていた拍動は押さえつける力がなくなったことにばくばくと音を立てて、全身を心臓みたいに 鳴らす。熱くなった顔は寒さの所為だけじゃない、恥ずかしさで赤面している。耳元の声と胸に触れる 小さな手、何よりも彼女に気付かれていた事実に、頭が混乱した。何を言われてるんだろう。僕は何を。 確認だと言っていた。確認する為に負ぶわれたのだと。何を確認して、どうしてそれを僕に言うのかが 判らない。ただ、自分の内側の音が漏れ出していたその事実がたまらなく恥ずかしい。隠していた ものが、ずっと隠していたものがばれてしまったような気がした。そんなはずはない、ただ鼓動が 早いぐらいのことで、僕の彼女への気持ちが判ってしまうなんて、そんなことは有り得ない。 役者の端くれとして、なけなしの平常心を必死に掻き集め、僕は上がりそうな呼吸を押し留める。 何か何気ない言葉を紡ごうとして、だけど口はぱくぱくするばかりで何も言えない。耳元で漏らされる声が、 くつくつとした振動が、くすぐったいのかもしれない。薄いシャツの上から小さな手に胸をなぞられるのが、 そうなのかも。 硬直した僕の身体をぎゅっとして、彼女は言葉を続ける。 「あんたってばあたしのこと、好きなんだぁ」 「す――好き、です」 からかうような言葉に、生真面目に返してしまう。 違う、誤魔化さなきゃいけないのに、どうして本当のことを言ってしまうのか。 押さえつけていたものがなくなって、爆発して飛び出していく、本音。 殆ど自爆のように、僕は震える声を絞り出す。 「僕は、あきらさんが」 「様って付けろ」 「いいえ、あきらさんが」 「白石」 「好きです」 …………。 もし僕が情報統合思念体に作られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースだったら、 環境情報を操作しまくってこれを夢の中の出来事にしてしまってるんだっぜ! 脚を踏み出して歩き続けることも出来ず、僕は背中に彼女の体温を負ぶったまま立ち尽くす。歩くのを 止めると、風がいやに冷たく感じられた。彼女は寒くないだろうか。日々ハードなスケジュールを こなしている彼女だから、健康管理は大切だろう。考えることは考える、だけど行動は追いつかない。 汗がどっと噴出して、それがまた風に撫でられてぞくりと震えが走った。脚が竦みそうになる。 こんなの、初めての舞台でも経験しなかった緊張だ。 彼女はアイドルで、先輩で、中学生だ。ペーペー役者で高校生の僕が彼女に真剣な愛情を持つのは、 自分でも気恥ずかしいと思う。ついでに自分がロリコンのように思う。収録でたまに脚を運ぶ秋葉原でも、 彼女のグッズはいわゆる……ソレな方々にコアな人気を誇っているし。だけど別に僕は小さい女の子が 好きなわけじゃなくて、彼女が好きなわけで。言い訳ばかりがぐるぐる積もる、頭の中がガンガン痛む。 猫を被った姿、がさつな素の顔、たまに見せる大人びた様子、諦めを知ってる姿。くるくる変わる彼女の 様子を、仕事を通して僕はいつも見せ付けられてきた。欠点が沢山あることを知っている反面で、 その魅力もよく知っている、と思う。一年も付き合っているわけだから。仕事だけだけど、それでも、 仲良くしてもらっていると思っている、わけだから。 だからこそ、本当に好きなんだと言う自覚も、悲しいぐらいにあるわけで。 そしてそれが虚しくて悲しいものであることも、思い知っているわけで。 思い出すのは――彼女の腕を掴んでいた、プロデューサー。 僕はそういうものになりたくないし、そもそもなれはしないんだろう。 やばい、少し、泣きそうだ。 「あは」 高い声が頭の後ろで漏らされる。 「あは、あははは、あははははははははははっ」 甲高い子供の声で笑う。彼女は笑う。 「なんだ、やっぱり、そうだったんだ」 ずるりと身を捩った彼女は僕の首に腕を引っ掛けて、ずり落ちる。くるりと目の前に落ちてきた姿、 こつりと硬いローファーがアスファルトに触れる硬い音が、いやに大きく響いた。必然屈むように 曲げられた背中、彼女に引き寄せられる顔。大きな眼は細められて笑っている、真っ赤な頬は 子供だからか、寒さからか、それとも別の。 ぎゅっと腕に力を込められ、距離が近付いて、キスをされる。 ぷちゅり、柔らかい感触。 行儀良く眼を閉じる彼女の顔の近さを認識したのは、一瞬後。 「ッ~~~~~~!? あ、あきっ、あきら様っ!?」 「さん、じゃなかったのかよ。せっかく頑張ったって認めてやろーと思ったのに、あんたってば本当に 押しが弱いわね……番組じゃあ随分あたしのこといなせるよーになったと思ってたのにさ。 まあ、その方が、あんたらしいっか」 「な、なに、何言って、むしろ何して、あの、すみません僕ッ」 「何謝ってんの、喜びなさいよ」 ぺふんっと、長い袖が僕の頭を叩く。 僕の学ラン、彼女の衣装、重なり合ったそれ。 彼女は笑う、にやりと少しだけ、人が悪そうに。 「スーパーアイドルと両思いなのよ、あんたってば」 ※ 外から見たことはあったけれど、家の中に入るのは初めてだった。明かりの点いていない真っ暗の 玄関、ぽちっとスイッチを押して明かりをつけてから彼女は靴を脱ぐ。玄関にあるのはそれだけだ。 同居しているのはお母さんだけだと聞いていたけれど、そのお母さんも、今はいないのだろう。促されて 僕も靴を脱ぎ、勧められるままスリッパに足を突っ込む。彼女はいつも持ち歩いている小さなボストンを 玄関に放って、やっぱり暗い階段に向かう。 「ママは多分泊まりだから、気にしなくて良いわよ。よくあるのよね、連絡もろくすっぽくんないし。 どーせ普段からわりと擦れ違い生活してるから、いつものことなんだけど」 「あ、あの」 「あー、別に家庭事情とかとくにないから、気にしなくて良いわよ。お互い自分の仕事に忙しいってだけ。 顔合わせたら普通に話すしさ」 ひらひらと腕を振る彼女は、それ以上の詮索を許していない。ぺたぺたと鳴るファンシーなスリッパを 鳴らしながら、僕は明かりをつけられた階段を上った。目の前を先導するあきら様――あきらさん、は、 僕の学ランを羽織ったまま、その裾からちらちらとスカートを見せている。パッと見に学ランしか着て いないようにも見えて、なんとも。なんとも。 二階の部屋に通されると、そこは意外と少女らしい普通の様子だった。ただ、中学生の部屋としては、 ブランド物の小物がさり気なく置いてある所為か、少し大人びているかもしれない。高校生か大学生 めいている、思うけれど、勿論僕は本物の女子高生女子大生の部屋なんか訪れたことはない。 レースのクッションが置かれたベッドは布団が少し乱れている。サイドボードには、何冊かの台本。 部屋の中央に立ってくるりと振り向いた彼女は、ステージの上にいるようだった。 上目遣いに見上げられて、微笑まれる。 小さな口元がぺろりと舌なめずりするのに、僕は足を踏み出した。 近付いて、抱き締めて、――キスをする。 一応さっきのだってファーストキスと言うわけじゃなかったけれど、気のせいか、それよりもどきどきした 気がした。小さな彼女は口唇一つとっても僕よりずっと幼い。柔らかくて弾けてしまいそうなそれを はむっと挟むようにしながら、ゆっくりと舌を差し出す。ゆるく開けられた口内に入り込むと、中はひどく 熱かった。触れた舌は少し緊張して硬かったけれど、絡ませるたびにとろりと溶けるように弛緩する。 半眼になった目、上気する頬、見慣れない表情と近すぎる距離に、変な痛みが生まれる気がした。 どきどきと、する。させられる。 後頭部と腰に添えていた手を、ゆっくりと撫でさせる。くたりと折れそうな膝に気付いて、僕はやんわりと 彼女を抱き上げた。そのままゆっくり床に座り込むと、少し姿勢も楽になる。ちゅるちゅる音を立てて 吸い付く舌が可愛らしく、僕の中に入ってきた。意外と積極的だ。こくりと喉が鳴る音に、興奮させられる。 柔らかくて小さい、もっと近付きたい。僕は彼女の身体を抱き寄せて、身体を跨ぐようにさせていた。 腰にとすんっと下ろせば、高さも丁度良くなる。身体全体をぎゅっとくっ付けながら、夢中で貪るように すれば、けふりと咳を零された。息継ぎが出来なくて苦しかったのか、慌てて離れると、顎まで垂れる 唾液に気付く。赤い顔と潤んだ眼が色っぽくて、思わず僕はすみませんと謝った。彼女は呆れたように 息を吐いて、しなだれかかってくる。シャンプーの、甘いニオイ。 「謝るな、ってば。あはは、意外と逞しいじゃんあんた……苦学生は身体が資本っての?」 「っ、あきらさん、あの」 「何照れてんの。誉めてんのよ、喜びなさい」 小さな腕をぎゅっと背中に回されて、ぺたぺたと身体に触れられる。薄いシャツ越しのそれは 変な感じだ。ぴったり重なり合っている部分から、じわじわと熱が生まれてくる。それが身体中に 広がっていく。ぎゅっと抱いた腰が予想外に細くて、ごくりと、唾を飲んでしまう。音が大きく、鳴り響く。 標準的な体格の自分より、一回りも二回りも小さな身体を抱き締めている。力を込めたら壊れそうな 女の子を、ぎゅっとしている。緊張に頭の奥や指先が冷たくなって、今にも震えそうだった。堪えるために、 震えそう。貪りつきたい自分を。高校生男子が好きな子の部屋で二人っきりで、親はいなくて、キスして 抱き合って――衝動が生まれるのを、誰が責められるって言うんだ。震える。唾が込み上げる。 またごくりと、音が鳴ってしまう。聞かれて、気付かれて、しまうのに。 「あったかぁい」 甘えるような声に、ぞくりと身体が震えた。 気付いたのは一瞬後だった。僕はフローリングの床の上に、あきらさんを押し倒していた。見下ろした 顔は慌てることもなく、にんまりと笑っている。楽しそうに伸ばされた手が、僕の首に回される。飛び退こう とした身体は引き寄せられて、留められる。誘われているみたいだ。まさか、そんな。あの高慢で プライドの高い彼女に。中学生の女の子に。ぞくぞくする。自分の学ランを脱がせて、床に敷く。サイズの 合っていない上着を捲り上げると、可愛らしいキャミソールが見えた。小花柄のそれもたくし上げる。 白くてほっそりしたお腹。 下着は付けていなくて、ぺったんこの胸が直に見えた。震える指先でそっと触れると、それでも自分とは 違うふにゃりとした感触が包み込んでくる。ピンク色の小さな乳首をそっと摘むと、ぴくりと身体が わなないた。顔を背けて、ちらりと視線だけで伺ってくる様子に、また煽られていく。口唇を寄せて 吸い付くと、甲高い声が漏らされる。 「っぁ、んっ! こら、がっつくんじゃ……強く、吸わないっ」 「あきらさん、あきらさん……可愛いです、あきらさんっ」 「いたい、優しくしろって、白石!」 「んっ、んんん」 ちゅるるるるっと強く吸い付いてから、ゆっくりと解放して舌先を滑らせる。粘つく濃い唾液でちろちろと 転がせば、小さなそれがぷくりと健気に立ち上がる。反対側を指で潰したり抓ったりしながら、僕は夢中で 舐めしゃぶった。垂れていく唾液をなぞってお腹を辿り、やっぱり小さなおへそに軽く歯を立てる。脚を もじっとさせて、篭った吐息が漏らされる。 たくし上げたスカートの中は、キャミソールとお揃いのショーツだった。女の子が身に着けている下着を 見るのは初めてで、それだけで興奮してしまう。上の方に人差し指を入れて、なぞるようにそっと下ろせば、 脚の間はほんのりと湿っていた。きゅ、きゅっと押してみると、膝がじたばた暴れる。眼を瞑って、真っ赤な 顔をして。 「あきらさん、好きです」 「知ってるわよ。でなかったら、こんなのさせてない」 「好きです、好きです」 「知ってるったら、んんっ」 見つけた小さな突起を布越しに押し潰すと、ぴんっと脚が突っ張られた。たまらなくなって下着の上から しゃぶりつくと、ひゃんっと可愛い悲鳴を上げられる。唾液を染ませて歯を滑らすと、ぎゅっと髪を つかまれた。少しだけ身体を起こした彼女が、見たことがないぐらい頼りない顔で僕を見下ろしている。 大きな眼からは涙が零れそうだ。でも嫌がってない。だから僕は音を立てて、吸い付く。じゅるじゅる、 じゅくじゅくと。 「んっゃ、やだ、汚れちゃうって……白石、汚いよぉそんなのっ、ひゃぅう!」 「いいニオイです。あきらさんのニオイです」 「ひ……ゃぁ、変態……みたいだよぉ」 「変態でも、良いです。あきらさんが好きですから」 「あ、ああ、やッはぅうう!!」 下着をずらして直に見るそこは、一筋の毛も生えていなかった。自分が中学生の時には既に 生え始めてはいたはずなのに、彼女のそこはつるつるだ。白くて柔らかい皮膚が僕の唾液で濡れて、 小さな赤い粒が控え目に顔を出している。ズボンの中が一気にきつくなった。そっと、壊れ物のように 舌先を触れさせると、またあきらさんが甲高く鳴く。その声に促されて、割れ目に舌を捻じ込ませる。 ぴったり閉じた個所をなぞりながら、僕は入り口を探した。ちろちろと擽るようにすると、あきらさんの 腰から力が抜けていくのが判る。がくがくと震えるそれを抱き支えながら、つぷりと、僕はそこを見つけた。 「んっあ、あん、ふうう!!」 入り込んだ途端にきゅぅぅっと締め付けられて、どろりと熱いものが込み上げてくる。普段の様子とは 全然違う声、敏感な身体に、僕はどんどん夢中になっていった。どろどろの唾液を注ぎこんで舌を 根元まで捻じ込み、ぐるぐると掻き混ぜるように暴れさせる。酸っぱいような愛液が込み上げてくると、 ぐいぐいとそれを掻き出して彼女の小さな性器を濡らす。ぬめったそこは、襞の感触がきゅぅきゅぅと 締め付けてくる。ゆっくり指を一本忍ばすと、怯えたようにきゅぅぅんっと力んでしまった。ぷは、っと 口を離して、僕は彼女を抱き締める。 「あきらさん、怯えないで下さい。大丈夫です、あきらさん……」 「そ、んな、言ったってぇ……恥ずかしくて、勝手に力、入っちゃうんだからぁ……んぁ、やぁあんっ!」 「大丈夫、です」 小さなクリトリスをこしこしと扱いて、僕は彼女のささやかな胸を甘噛みする。ぽつりとしたピンクの 突起は可愛らしくて、指や舌でこりこりと転がる感触が愛しくてたまらない。きゅんっとヒクつく入り口の 様子を見ながら、僕はもう一度、そこに指を忍ばせた。掻き出した愛液を充分絡めるようにしながら、 ぬるぬるとゆっくり爪先を忍ばす。ゆっくり、……ゆっくり。 第一関節まで入ったところで、解すように掻き混ぜてみる。緩んだところで第二間接まで含ませて、 また掻き混ぜる。やんわりとした動作を重ねていくと、落ち着いたのか、あきらさんも呼吸が段々整って きた。浅い吐息の中でたまに甘い声が混じるのに、ぞくりとする。泣きそうな顔でじっと僕を見詰めて いるのが愛おしい。頬にちゅっとすると、困ったような照れたような目元に睨まれた。怖くはない、 可愛らしくて、たまらない。 指を三本まで含ませてからは、動きを変えてみる。手首を使ってじゅぷじゅぷと音を立てながら、 出し入れを繰り返した。その中で色んな個所に指を引っ掛けて、感じる場所を探していく。手前の方を 引っ掻くと腰が浮くとか、奥を突くと声が出るとか。ぞくぞくする。長い袖を噛んで声を殺そうとする 彼女の様子も、音を立てて指を飲み込む小さな性器も。上がる呼吸で、僕はゆっくりと指を引き抜く。 ベルトをはずしてジッパーを下ろし、僕は取り出したものを彼女の幼い割れ目に押し当てる。時間を 掛けた所為ですこし萎えてしまっていたものは、だけどふにふにと柔らかい彼女のそこに触れた瞬間、 また硬くいきり立った。その様子に、あきらさんの喉がごくんっと鳴る。怯えたように眼を見開いて、 だけど、閉じて。 入り口はぬるぬると滑る。慎重に先端を含ませるようにすると、既にそこはキツキツだ。カリの部分は 確かに膨らんでいるけれど、それにしても――痛そうだ、と思ってしまう。押し広げられて突っ張った 赤い内側。ぴんっと張り詰めた個所。 戸惑いを悟られたのか、ぺちんっと長い袖に頬を叩かれた。 言葉はないけれど、許されている。 じっと見詰めてくる大きな眼に、唾を飲み込んで、僕は腰を押し進めた。 「あっ……あ、んゃあ、あああっんん――ッ!!」 キツい、僕が思うよりも先に、彼女は身体をびんっとそらしていた。腰を跳ね上げて脚を突っぱねて、 見開いた眼からはぼろぼろ涙が零れていく。先端を少し押し進めただけで、強い収縮に押し返されそうに なった。細い腰を抱き締めて、僕はそれでも突きたてる。開いた口からは、荒い呼吸が漏れ出していた。 止まらない。止められない。腰も、呼吸も、愛しさも。 きちきちと音を立てている内側を、掻き混ぜるようにしながら無理矢理に押し広げる。反り返った それは角度が合わない、僕は彼女の軽い身体を抱き上げて、腰の上に座らせるようにした。ぐっと 体重が掛かって、奥に含まれる。ひどくきつい部分を突き抜けると、ずぬりと一気に押し込まれた。 睾丸が当たって、ぱんっと音が響く。奥の奥まで唐突に征服、してしまう。 「ひゃぁああうう!!」 悲鳴を上げて、あきらさんは背中を反らした。ぱくぱくと口元が言葉も無く喘いで、ぽろぽろと大粒の 涙を零していく。子供のように顔をくしゃくしゃにして、だけど、小さな指先は僕のシャツをぎゅっと掴んで いた。単純に縋るものが欲しいだけかもしれないのに、ぎゅっと胸の奥が熱くなる。腰を抱き締めると、 先端が最奥を擦った。びくんっと震える身体を抱きながら、ゆっくりと引き抜く。小さな赤い色が、 結合部から零れている。 ゆっくり、ゆっくりとした律動を繰り返すと、しゃくりあげていた声も段々と止んでくる。ひゅぅひゅぅ 喉を鳴らしながら、彼女は僕の首にぎゅっと腕を回した。そのまま引き寄せられて、キスをする。 舌は弛緩して上手く動かないようだったけれど、僕が絡めてあげると、嬉しそうに眼を細めた。可愛い。 可愛い、ひとだ。僕の好きな人は、こんなにも可愛い。 そそり立ったものが、内側をぐりぐりと掻き乱す。浅く、深く、何度も繰り返しながら、指で見つけた 良いところを必死に突いていく。ぐりぐりと襞を擦れば、愛液がどっと零れだすこともあった。 僕のズボンはもうびしょぬれだ。ぐちゃぐちゃと厭らしい音が、止まらない。 ちゅ、ちゅっと浅いキスを繰り返しながら、僕はだんだんと打ち付ける速さを上げていく。込み上げる 射精感はもう限界に近かった。だって彼女の小さな性器は、僕にとって痛いぐらいにキツい。そんな中で 出し入れするのは、あんまりにも気持ち良い。お互いに荒い呼吸の中で舌を絡ませて、僕は彼女の腰を 叩き付けた。何度も、何度も突き下ろす。ぱん、ぱん。ぱちゅん。大きな音が部屋に響く。ぱん、ぱんっと。 「あ、ぁ……すご、なんかぞくぞく、ふるえ……とまんなぁ、ぁ……!!」 「あきら、さん……あきらさんッ」 「きゃあ、ああ、しらいし、しらぃ……んふぁああ!!」 きゅっと小さなクリトリスを抓ると、突き落とされたようにあきらさんは身体をがくがくと震わせる。一瞬の 激しい締め付けに、僕は強い誘惑を振り払いながら破裂寸前のペニスを彼女の中から引き抜いた。 途端に弾けたそれは、びゅるびゅると音を立てながら彼女のスカートの内側を汚す。長い射精だった。 人と重ねるセックスの気持ち良さを思い知るようなそれに、ぜぇぜぇと呼吸が荒れる。 「しらいし……、ん」 ちゅっと、あきらさんは僕の口唇に可愛いキスをくれる。 それからとろりと、蕩けるような笑顔を浮かべた。 ※ 階下では、ごうんごうんと洗濯機が回る音がする。汚してしまった衣服をぶち込んで、証拠隠滅中だ。 その間、僕は下半身にシーツを撒いて、あきらさんとぷよぷよ対戦をしている。時計はまだ日付を 跨いでもいない、眠るには、少し早い。ベッドに寝転びながらコントローラーをカチカチ鳴らす彼女を 横目に、僕は込み上げる笑いを押さえられない。 「何笑ってんの、負けてるのはあんたよ」 「いえ、あきらさんはパジャマも可愛いなあ、と思って」 「あきらはいつでも可愛いのっ、アイドルなんだからーっ! ぷんぷん!」 「そうですね。泣き顔も」 あ、ミス。 「……人に言ったら殺す」 「そりゃ、僕も警察捕まりたくないですし。でも本当、嬉しいんですよ。僕」 「なぁにが?」 連鎖・連鎖・連鎖。 透明ぷよの大量発生、だけど僕は慌てない。 別に負けても良いし、勝っても良い。 「叶わないと思ってましたから」 「ヘタレ」 「報われないと思ってましたから」 「イジケ」 「愛されないと思ってましたから」 「鈍感」 連鎖・連鎖・連鎖。 あと一つでも落ちてきたら、負ける。 「あたしこそ、こんだけ言ってるのに好かれてて、ちょっと嬉しかったよ」 落ちてきたのはキス。 身を乗り出した彼女の小さな口唇。 にんまり笑った、意地の悪い顔。 ……負けました、僕はばたんきゅーと笑った。 コメントフォーム 名前 コメント あきら様可愛い〜ヽ(*^∇^*)ノ白石も可愛い〜w -- 名無しさん (2012-08-22 08 59 29) いい話でした! お疲れ様です! -- 名無しさん (2010-04-17 00 54 44) 続きみつけた! ttp //mondoplus.com/txt/other22.html -- 名無しさん (2009-11-28 18 31 44) あきらさまぁぁぁぁ -- 名無しさん (2009-06-10 18 03 45) だいすき。 何度も読み返しています。 -- 名無しさん (2008-10-12 16 55 40) 好きやこうゆうの -- 名無しさん (2008-05-11 02 31 14) この作品が好きすぎます。丁寧な描写に心打たれました… -- 名無しさん (2008-02-23 05 27 05) 白状しよう この作品のおかげで、この二人が好きになった。 -- 名無しさん (2008-02-19 22 14 22) 深い愛ですね・・・ -- 名無しさん (2008-02-11 14 37 37) あきら様の強さ、白石くんの優しさが描かれてて感動しました。 -- 名無し (2008-01-02 18 38 19) 二人が凄くラブラブなのが好かったよ~ -- 名無しさん (2007-12-31 00 23 02) あなたが、神か -- 名無しさん (2007-12-20 22 26 18) 素晴らしいの一言 -- 名無しさん (2007-12-06 00 42 44) 胸が暖かいものでいっぱいになりました。 あなたのお陰でもっとこの二人が好きになれました、ありがとう。 -- 名無し (2007-10-25 19 00 41)
https://w.atwiki.jp/partenopea/pages/89.html
小神あきら・志村妙 自己紹介かぁ…なんだろうねぇ…。 表の「あきら様」は、冒険一筋で頑張っております。 冒険しか頑張りどころを見つけられない……(笑)。 目標は、発見物コンプリート&博物学者になることです。 キャラ名は、「らき☆すた」の「らっきー☆ちゃんねる」に出てくる「小神あきら」からです。 あの黒と白のギャップが大好きでwww 実際の私がどうなのか……。 それはみなさんで判断して下さいw 裏の「お妙さん」は、海事専門キャラ。 zuoさんとこのネルさんみたいに、純粋に海事をしようと思っております。 目標とゆー目標は無いですが…。 まぁとりあえず、ちょっとやそっとじゃ沈まないようになりたいなーって。 キャラ名は、「銀魂」の「志村妙」お姉さまからです。 アニメのお妙さんは「かわいそうな玉子焼き」しか作れませんが(笑)、実際の私は、ちゃんと玉子焼き作れますよ(笑)。 他の商会員からの紹介 この人の紹介文を書く ユスティニア あきら様。でも別にあのあきら様ほど怖くない。いや、実は商会の姿は猫かぶってるバージョンなの・・・か?商チャの話題をちゃんと毎回拾ってくれる優しいお姉さん、ってかんじです。ものすごく親身に話を聞いてくれるので頼りになります。姐御と呼ばせてください! サラ リアルフレ。最初は船で移動するのも面倒くさがってたから、こんなにはまると思わなかったw今じゃ冒険LV抜かれてるし・・・・(´・ェ・`)主婦仲間で、よく晩御飯のメニューとか昼間に決めている。もうすぐママ仲間になるから、あんまりINできなくなっちゃうだろうなあ。 私とは微妙にジャンルが違うけど、腐女子仲間!!Σd(ゝω・o)イェイ☆ ぎぶそんさん ツッコミが最近強烈になってまいりました。手を広げて頬を掴み )゚o゚( みたいな顔を作らされるわけですが、徐々に力が増してきているというか。手加減がなくなってきたというか。昔ゲーセンで握力20なくて、ほえ~って思ってたのが夢のようです。今は普通に30台に見え・・・ゲフンゲフン。
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/1172.html
「…あたしさぁ、追っかけられてんだよね。」 「……はぁ。」 らっきー☆ちゃんねるの収録前の楽屋で、あきら様はそう言った。 追っかけられてる。 おいかけっこの類いですか、と聞こうとしたが、あきら様の顔が深刻そうなので、止めた。かわいい。 「歩いてたら後ろからついてくるし、止まると足音も止まるんだよね、あれなんだろうね。」 「……ストーカー、ってやつ、ですか?」 「たぶんね。」 飲み終わったジュースの缶を、ぺっこん、ぺっこん、手持ちぶさたにやっている。 あぁかわいい。 「…人の話きいてんの?」 「も、もちろんです!」 でね、と付け加えた。 話が飛んだり長かったりするので、要約すると、こうなる。 ・仕事の後、必ずついてくる ・マネージャーがいるときは、いない ・足音がこつこついう 「…不気味、ですね…」 「でしょ?昨日もそうでさぁ…ふぁ…」 「昨日?お仕事でしたよね、確か…クイズ番組の。」 「あ?あぁ、そうね。」 あきら様は首を傾げる。かわいい。 「あんたに言ったっけ、クイズ番組って。」 「…はりきってたじゃないですか、クイズ番組出るって。賞金とるって。」 「あー、言ったわ、ハワイ行きたいって言ったわ。」 「取れたんですか?」 「OAまで待ってね(きらっ☆)」 ……この格好…!! 「んで、帰ったわけよ。」 あ、話戻った。 「そしたら、こつ、こつこつ、ってついてきて。」 「たまたま同じ方向だったとかじゃないんですか?」 「違うわよ、あんたね、人が話してるのに腰折らないの。」 「はぁ、すいません。」 「で、郵便受けに、これが。」 ひらり、と舞い落ちる花びら。 真赤な薔薇の、花びら。 「これが、ぎっしり。」 「花びらだけ、ですか?」 「そ。」 大変そうだな、花びらだけ入れるって。 まずばらさなきゃならないしね、薔薇だけに。 「で防犯カメラをみたのよ。しっかり写ってたんだけどね、」 「証拠あるんですね、捕まえられるじゃないですか!」 「うん、でもね…」 何か問題でもあるのだろうか。 写っているなら問題はないはずだ。 「その人、メイド服なの。」 「……は?」 メイド服?コスプレによく使われる、あの? 「ピンクのメイド服に化粧して、茶髪のロングのカツラつけててさ、全然顔がわかんないの。」 「それじゃ監視カメラの意味、ないじゃないですか…」 「そうよ、もうまいっちゃってね…」 はぁ、とあきら様はため息をつく。 「あの、じゃぁ、今日、僕と帰りませんか?」 「は?あんたと?なんで。」 「マネージャーさんと一緒の時はいないのであれば、僕はどうなのかな、って。」 「う~ん……」 腕組みをして1分ほどだろうか、ゆっくり考えてから、僕に指を向けて宣言する。 「いいわ、そうしましょ!ただし!」 「ただし?」 ぷい、とあきら様はそっぽをむく。 なにか少し、困ったように、泣きそうな顔で。 「……き、今日は白石の家が良いの。」 「なっ…なんでですか?」 「…帰れない、事情があるのよ。色々ね。」 「は、はぁ…」 多分、これ以上触れてはならないんだろう、僕は勝手にそう考えて、 それ以上の質問は止めた。 それは、僕に対する、罠のひとつに過ぎなかった。 「ここ?」 「えぇ、ちょっと、ぼろっちいですけど…」 「へぇ~、確かにぼろっちいわね」 「うぐ…」 築30年と言われたアパートにたどり着いた。 ここが、僕の住んでいるところ。 2DKだが所々ガタがきているので、そんなに心地良い、とは言えない空間だ。 まぁまだ外見だけだが。 「中もぼろっちいの?」 「まぁ…」 こつこつ、2つのローファーが音をたてて階段を昇る。 僕はその後ろを着いていくだけだ。 そう、着いていくだけ。 「ここ?」 「えぇ。」 僕はあきら様に、鍵を渡す。 「開けてもらえますか?」 「うんっ!」 ドアノブに手をかけて、鍵を回す。 鍵が空いた瞬間。 「……!!」 目の前で、彼女の膝が折れる。 ぐったりした彼女を抱き抱えて、僕はドアを開ける。 彼女が目を覚ますのは、まだ先だろう。 僕はスタンガンを靴箱にしまい、彼女をベッドへと下ろす。 声が漏れる。 笑いが止まらなくなった。 彼女の頬をそっと撫でてはまた、首の白さにみとれていた。 やっと、手に入れたんだ。 僕だけの、貴女を。 「お目覚めですか?あきら様。」 彼女は目をゆっくり開ける。 僕を見上げている。 「じゃ、電気、つけますね、まぶしいかもしれませんけど、我慢、ですよ?」 ぱちり、電気をつける。 「おはようございます、あきら様…」 彼女は自分の置かれた状態に、目を白黒させていた。 それから、抵抗するように、全てを剥がすように、手足をばたつかせる。 縄で机の脚に大の字に繋がれた、その可愛らしい手足を。 「あぁ…可愛いですよ…その、怯えた目も、僕を軽蔑するような目も、全部…」 声にならない声をあげる。 猿轡のせいで喋れないから、仕方ないのだけれど。 目に涙がたまっていく。 僕はそれをじっと眺める。 最初の涙が落ちたのと同時に、僕はそれを舐めとろうと、唇を近づけた。 顔を、背けられた。 「そんな、避けないでくださいよ、寂しいなぁ…」 彼女が部屋を見渡して、悲鳴をあげる。 「あ、これですか?あきら様の写真、ですよ?」 壁に、机に、ベッドに、至るところに貼り付けた、「あきら様」の写真。 どれも「あきら様」らしい表情を浮かべている。 「あきら様は相当驚いているみたいですね。まぁ1mmの隙間もなく貼られているから、驚くのも無理はないのかもしれないですけど。」 壁の写真を指さして説明する。 「これは1回目前の顔合わせ、これは数学の授業中、これは9回目、これは…4時間目が終わった直後、ですね。」 ぶるぶると、首を横にふる。 僕に対する恐怖? それとも、何? 僕が、おかしい? 「そんなに首ふったら、首が取れちゃいますよ?」 僕は彼女に覆い被さるように、彼女の上に四つん這いになる。 と、右足に感じる違和感。 彼女のポケットの中のものが、当たったらしかった。 それを抜き出す。 <通話中> 秒数はどんどん進んで行く。 また1秒、また1秒。 その通話終了のボタンを押すと、時間が表示された。 <1時間46分34秒> そんな前から録られていたなんて気付きもしなかった。 通話履歴を開ける。 目に飛び込んできた名前に、心臓が、止まりそうになる。 まさか、あなたに筒抜けとはね。 「始めから、解っていたんじゃないですか。」 彼女の猿轡を外す。 それが、唾液でべちゃべちゃになって光っている。 「なにが、よ、」 「僕が、あきら様のこと愛してるって。だから、どれもこれも、僕がやった、と。」 「違う、そんなの、ちゃんとした愛なんかじゃない!」 それを舐める。 彼女の味がして、また舐めたくなる。 「嘘。僕はあきら様のことをこんなに愛してる。」 「違う、違うよ、白石…」 「僕はあきら様だけを見てる。あきら様のことだけ考えてる、だから」 「だからってあたしは」 「だからあきら様にも僕のことを考えて欲しい見て欲しい、僕だけのことしか考えて欲しくない。」 「白石、どうしちゃった、の…?」 「どうして、伝わらない…何故、わからないのですか!!」 涙が、止まらない。 悔しくて、情けなくて。 そして、愛されていないのが嫌で。 愛して欲しくて。 僕を、愛して欲しくて。 階段をかけあがる音。 女性のヒールの音。 こんな下品な音をたてて走る人なんて、他にいない。 僕は、その音が鳴り止む前に。 カッターで彼女を切りつける。 僕の痛みを全部わからないなんて。 わかって貰わなきゃ困る。 これが、憎しみ? 僕にはわからない。 彼女を愛してるのか、 愛しすぎて憎いのか。 「しら、いしっ、痛い…!」 「まだ、まだ軽いじゃないですか。」 「いっ、やだ…痛いよ…」 「大丈夫ですよ、僕はこれ以上痛い思いをあなたにされたんだから。」 カッターを振り上げて 血飛沫。 悲鳴。 「白石…なんで…」 「かはっ…ひ…あき…げほっ」 目の前が真っ赤に染まる。 言葉が、喋れない。 ドアが乱暴に、開く音。 「あきら!白石!」 一足遅い。 遅いよ、ゴットゥーザ様。 僕はニヤリ、彼女に笑いかける。 あきら様、 僕は貴女を、 愛してるから。 誰にも、渡さない。 僕だけを、見ていて…
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/1494.html
「どうもー、アシスタントの白石みのるでっす♪」 『涼宮ハルヒの憂鬱』の谷口役で一躍有名になった男性声優、 白石稔 氏をモデルにした、 アニメ版『らき☆すた』オリジナルキャラクター………っつーか御本人。 担当声優は当然ながら白石稔氏。実写版では鳴沢賢一氏が演じている アニメ版『らっきー☆ちゃんねる』*1にて小神あきらのアシスタントを務めており、 黒化した彼女から度々いじりと言う名のいじめを受けている。 仕舞いにはあきらにパシられ長い間樹海をさまよった(「富士山の湧水汲んできて」と言われた)挙句、 アシスタントの座を小野だいすけに奪われていた事に激怒。スタジオを破壊しあきらに襲い掛かる等暴走しており、 最終的にあきら共々ゴットゥーザ様に説教を受けた、 その後はパシリを脱却したらしく、あきらには絶対服従ではなく辛辣な意見や通せないワガママには怒鳴り返すようになった。 一応アニメ本編にもさりげなくだがこなた達と同じクラスで登場している。 もっとも修学旅行で汚物係だったりと、『らっきー☆ちゃんねる』での扱いに勝るとも劣らない酷い扱いだが……。 白石稔氏自身もあきら役の今野宏美女史や、柊つかさ役の福原香織女史と共に後期のEDに実写で登場したりと、 正に『らき☆すた』のネタアニメ化に一役買った人物と言える。 ……無論、あきらの黒化同様に原作ファンなどから受けた批判も酷かったが。 ちなみに、アニメ以降は原作漫画においてあきらから白石の存在について言及されたり、 情報コーナー版では遂に原作者自身による白石が描かれたりもしている。 ただし、原作漫画本編には滅多にあきらが登場しないため、今後も白石が登場するかというとかなり微妙である……。 ちなみにアニメ版『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』にも谷口が登場する上、 ギャグアニメなためか白石みのるっぽい背景キャラクターが登場している(ちなみにその回は白石稔氏がモブのCVを担当していた) 「に゛あー!!ふぅざぁけるなあああ!!!」 ゲームにおける白石みのる PS2用ADVゲーム『らき☆すた 陵桜学園桜藤祭』の予約特典である、 PC用ゲーム『らき☆ばと』に原作キャラを差し置いて隠しキャラとして登場。 何故か『モータルコンバット』よろしく白石稔氏本人の実写画像を取り込んだキャラとして異彩を放っていた。 MUGENにおける白石みのる お家氏による『らき☆ばと』仕様のものが存在していたが、現在は同氏製作の他の『らき☆ばと』キャラ共々公開停止。 数々のネタ的必殺技はMUGENでもしっかり再現されており、 特に「俺の背中が真っ赤に燃える」と叫びながら突進する自爆ゲージ技の「WAWAWAミラクルみのルンルン」は、 一定時間無敵となり前方に少し移動しながらしばらく後に自爆するというAI殺し技であり、 これにより相手と距離を詰めながら爆発に巻き込むという形で猛威を振るっている。 但しこの技、相手を巻き込まなければ自分がダメージを食らうだけという中々のバクチ技となっている。 AIもデフォルトで搭載済み。 参考動画 出場大会 ゲージMAXシングルトーナメント【Finalゲジマユ】 自作AI搭載キャラでトーナメント 電波的な彼女彼氏他のトーナメント オリキャラ&版権キャラでタッグトーナメント ACG主題作品別MUGEN大會 オールスターゲージ増々トーナメント ほぼ作品別トーナメント【総勢128チーム】 第3回遊撃祭 ゲージ増々タッグトーナメント なにが論外・神・狂だよ!!!弱キャラ大会しろオラァァ!!! MUGEN祭 大盛りシングルトーナメント 出演ストーリー ディオ・ブランドーは落ち着けない 人造生物03RIA-紅 最後に、当然の話だが白石みのるのモデルである白石稔氏は実在する人物である。 MUGENを含む二次創作を他所に持ち出し、当人やその関係各所に迷惑を掛ける事は絶対に許されない行為である事を忘れてはならない。 使用する場合はネタをネタとして楽しみつつ、失礼の無いよう節度を持った振る舞いを心がけよう。 *1 ラジオ版でもあきら役の今野宏美(小神あきら名義)女史と白石氏の二人で番組進行をしている。